仮想通貨を購入したものの、「取引所に置きっぱなしで大丈夫なのか」「ハードウェアウォレットとは何なのか」がよくわからないまま保有している方は多いのではないでしょうか。この記事では、ハードウェアウォレットとは何か、なぜ必要とされているのかを、専門用語をできるだけ使わずに解説します。
この記事の結論
ハードウェアウォレットとは、秘密鍵をインターネットから完全に切り離して保管する機器です。取引所は過去に何度も大規模ハッキングを受けており、まとまった金額を長期保有するなら取引所に置きっぱなしにしないのが安全です。
取引所に置いたままにするリスク
仮想通貨取引所の口座に資産を置いたままにしておくと、取引所自体がサイバー攻撃を受けた場合に資産を失うリスクがあります。日本国内でも実際に大規模な被害が起きています。
- Coincheck事件(2018年):外部からの不正アクセスにより、約580億円相当のNEM(XEM)が流出しました。原因の一つは、資産がインターネットに接続された状態の「ホットウォレット」で管理されていたことだとされています。
- Mt.Gox事件(2014年):当時世界最大級だった東京の取引所で、顧客預かり分を含む約85万BTCが消失し、民事再生法の適用を申請する事態となりました。
- DMM Bitcoin事件(2024年):ウォレットから約482億円相当のビットコインが不正に流出しました。北朝鮮のハッカー集団の関与が指摘されています。
※被害額はいずれも発生当時のレートによる概算で、報道によって多少の幅があります。
取引所が全額補償するケースもありますが、必ず補償されるとは限りません。「自分の資産を自分で守る」という発想が、ハードウェアウォレットの出発点です。
ハードウェアウォレットとは
ハードウェアウォレットとは、暗号資産を送金するために必要な「秘密鍵」を、インターネットに接続されていない専用機器の中だけで生成・保管する製品です。取引所の口座(ホットウォレット)とは異なり、秘密鍵が外部のサーバーに保存されないため、取引所がハッキングされても影響を受けません。
この「オフラインで秘密鍵を管理する」保管方法は「コールドウォレット」とも呼ばれます。ハードウェアウォレットは、コールドウォレットを実現する代表的な方法の一つです。
ホットウォレットとコールドウォレットの違い
| ホットウォレット(取引所・スマホアプリ等) | コールドウォレット(ハードウェアウォレット等) | |
|---|---|---|
| ネット接続 | 常時接続 | 秘密鍵はオフラインで管理 |
| 利便性 | すぐ送金・取引できる | 取引のたびに機器の操作が必要 |
| ハッキングリスク | サーバー攻撃・アカウント乗っ取りのリスクがある | 秘密鍵が外部に出ないため大幅に低い |
| 向いている用途 | 少額・頻繁に取引する資産 | 長期保有する資産・まとまった金額 |
すべての資産をハードウェアウォレットに移す必要はありません。日常的に取引する分は取引所に、長期保有する分はハードウェアウォレットに、と使い分けるのが一般的な考え方です。
ハードウェアウォレットにも種類がある
ひとくちにハードウェアウォレットと言っても、接続方式にはいくつかのタイプがあります。
- USBデバイス型:USBメモリのような形状で、PCやスマホにケーブルで接続して操作するタイプ。LedgerやTrezorが代表的です。
- カード型(Bluetooth接続):クレジットカードサイズで、スマホとBluetoothで接続するタイプ。CoolWallet Proなどが該当します。内蔵バッテリーの充電が必要な代わりに、カード自体に画面を備えている製品もあります。
- カード型(NFC接続):スマホにタップするだけで使える、ケーブル・充電不要のタイプ。Tangem WalletやCoolWallet GOなどが該当します。
どのタイプが良いかは、携帯性を重視するか、対応通貨の幅広さを重視するかなど、使い方によって変わります。当サイトでは各製品同士の詳しい比較記事も公開していますので、あわせてご覧ください。
まとめ
ハードウェアウォレットは、取引所のハッキングという「自分では防ぎようのないリスク」から資産を守るための手段です。特にまとまった金額を長期保有する場合は、検討する価値があります。
Tangem Walletの詳細を見る / CoolWallet Proの詳細を見る / CoolWallet GOの詳細を見る
よくある質問
ハードウェアウォレットは絶対に安全ですか?
秘密鍵をオフラインで管理するため、取引所がハッキングされても影響を受けません。ただし機器の紛失や、シードフレーズなどバックアップの管理ミスによるリスクは別に存在します。
ハードウェアウォレットとコールドウォレットは同じものですか?
同義ではありません。コールドウォレットは秘密鍵をオフラインで管理する保管方法の総称で、ハードウェアウォレットはそれを実現する代表的な方法の一つです。
資産を全部ハードウェアウォレットに移すべきですか?
その必要はありません。日常的に取引する分は取引所(ホットウォレット)に、長期保有する分はハードウェアウォレットに、と使い分けるのが一般的な考え方です。
ハードウェアウォレットにはどんな種類がありますか?
大きく分けてUSBデバイス型(LedgerやTrezorなど)、Bluetooth接続のカード型(CoolWallet Proなど)、NFC接続のカード型(Tangem WalletやCoolWallet GOなど)の3タイプがあります。
取引所のハッキング被害は実際にどのくらいありましたか?
日本国内だけでも、Coincheck事件(2018年・約580億円相当のNEM流出)、Mt.Gox事件(2014年・約85万BTC消失)、DMM Bitcoin事件(2024年・約482億円相当のビットコイン流出)など、大規模な被害が起きています。

コメントを残す